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あとがき(木村 直子)


 読者のみなさんのなかには、「自分には何ができるのだろう」と思って毎日を送っている人、「こんな毎日を送っていていいのだろうか」と悩んでいる人、あるいは、熱意や理想はあっても、なかなかそれを形にできない人もいることでしょう。この本が、あなたの想いを行動に変えるきっかけになり、その後押しをすることができれば幸いです。
 第二の人生の方針として、定年後や早期退職しての起業を考えている方もいます。今まで、一生懸命働いて貯金してきた一部のお金を、デイサービスに投資し、地元に介護現場という再活動の場をつくるというのはいかがでしょう。
 また、年をとっていくことに不安を持ち、毎日を送っている人もいます。仲間をつくり、できることを提案し、少しでもあなたが望む地域福祉や介護サービスをつくることに貢献してみるのはどうでしょう。どうにもならなかった不安も、自然に薄らいでいくのではないでしょううか。
 それから、若い人たちが発起してデイサービスを始めたいというケースもあります。最近では、ヘルパー2級の講座を設けている高校や大学が増えています。多くの資金がなくても、同じ志を持った仲間が集まりNPOを設立し、共同出資し、事業を始めることも可能でしょう。
 この本を読んで共感することや、もっと知りたいことがあったなら、それぞれの執筆者に連絡してみてはどうでしょうか。この本に出てくる人たちは、決して特別な人ではありません。日々、事業収支とにらめっこしながら、自分たちの理念や理想を現場で実践している行動力のある人たちです。自分の人生に対して前向きに生きていて、お互いの成長を喜び、デイサービスを通して毎日物語りのある人生を送っています。自分のやりたいことを、自分の言葉で表現する能力を持ち、他人と積極的に人間関係を構築する技量があれば、あなたにもできます。
 まず、起業してみたい、自分はこんな介護を提供したい、という強い気持ちや意志があれば、必要なものはついてきます。何がしたいのかわからない人が多い今の世の中、やりたいことがわかることは、成功の第一歩です。
 自分に必要なものは果たして何か?それは、あなたの介護理念に共感する同志であったり、「生活リハビリ」の提唱する介護技術や、経営力であったり、必要な資金や物件であったりするのでしょう。でも、必要なものが何であるのかを見極めて行動していれば、必ず道は開けます。街の一角にあるデイサービスや保育園が、まさにかつてそうであったように、魚屋や八百屋や酒屋といった、古くからの商売と並んで展開するような時代がもう来ています。あなたが始めるデイサービスに遊びに行けることを楽しみにしています。

木村直子プロフィール
社会福祉法人かがやき会地域ケア福祉研究所研究員。米国University of Nevada,Reno大学院人間発達学・家族学専攻終了(M.S.)。同大学院のカウンセリング・教育心理学科博士課程全単位修得、博士論文執筆中。専門:多文化カウンセリング。米国では、思春期における女性の比較文化研究を中心に研究活動にたずさわる。

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