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Q&A

続 あなたが始めるデイサービスより
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宅老所とデイサービスはどのように違うのですか?


 宅老所は介護保険制度にある事業所の名称ではありません。宅老所と制度上のデイサービスとの最大の違いは、宅老所はサービスを介護保険事業に限定せずに、利用者のニーズに対応しながら制度外の事業を適宜組み込んでサービス提供を行っていることです。一般的には、緊急時には宿泊などを引き受けるデイサービスのことをイメージするとよいでしょう。

社会的起業とはどのようなことですか?


 社会的に必要のある事業を、制度を超えて提供していくような志を持った事業体で行っていくようなことです。例えば介護保険事業であっても、介護保険事業の枠の中でだけ事業を考えるのではなく、例えば緊急の宿泊や、障害者のデイサービス利用など、制度外の事業であっても必要とされるサービスを工夫しながら提供するような事業体のことを社会的起業(企業)と呼んでいいと思います。
 かつては社会福祉法人も社会的企業だったと思いますが、徐々に制度の枠の中に取り込まれて、制度の外のことには関心を持たない団体も目立ちます。それでもなお、知的障害者の小規模授産事業など、世の中には社会的企業が結構たくさんあるのではないかと思います。

介護は儲かる事業でしょうか


 介護事業では、適切な介護を行えば、大もうけは出来なくても適切な利益は十分に得ることができます。実際に、儲かっている「非営利法人」はいくらでもあります。小規模デイサービス事業でも、「平均的な生活を職員に保障し」、「ハワイに別荘は無理かもしれないが、年一度のハワイ旅行」くらいは可能です。

デイサービス起業にあたって一番のリスクは何でしょうか


 一番のリスクは、起業後、顧客が来ないことです。このことは、経営するうえで絶対に避けて通れない資金繰りに直接響きます。顧客さえ確保できれば、介護保険は未収になるということがない安定した事業なのです。
 二番目のリスクは、スタッフの問題です。いい人を集めても小さな集団の中で日々過ごすうちに様々な問題が出てきます。中でも最悪のケースは、経営者を悪者にすることでスタッフの中でのリーダーシップを確保しようとする管理職です。そうなると組織は壊れてしまい、雰囲気も悪くなりお客も寄ってきません。そして一度そうなった事業所は雰囲気を変えていくのがなかなか難しいのです。

起業するのにどのくらいの資金が必要ですか


 今は、一円起業も可能な時代なのですから、法人格を取得することはそれほど難しくはないかもしれません。一方の、デイサービスの立ち上げは千差万別ですが、10人程度のデイサービスを始めるのであれば、事業主体の立ち上げ・物件確保・改装・その他経費で300万円、運転資金300万円+αが目安。ただ顧客の確保状況で運転資金はもっと必要になるかも知れません。

起業する場合、大規模と小規模、どちらのデイサービスがよいですか


 起業というテーマであれば、いくつかの点で小規模のほうがメリットがあります。
 大規模の場合は、初期投資や運転資金が高額になり、損益分岐点も高く黒字化するのに時間がかかります。そのためには多くの顧客を集めなければなりません。すでに他のデイサービスや医院などを運営している人であれば別ですが、大規模の単独型の顧客確保は大変難しいと思います。もちろん大規模は、いったん黒字化すれば金額も大きく、また、人員配置に融通が利く、利用者の一人二人の入院やその他のアクシデントによる経営上の打撃は少ないなどのメリットもあります。
 一方、小規模の方も、余裕のある人員配置が難しい、数名の利用者の入院などにより経営面で影響を受けるなどデメリットがありますが、逆に小回りが利く、運転資金・初期投資が少なくてすむ、顧客確保が容易と、変えがたいメリットがあります。中でも、最も重要なことは、小規模であればこそ「普通の生活」を送れるようなデイサービスが運営可能だということです。
 実際に、小規模デイサービスの経営者の声を聞いてみましょう。
・ 「利用者の気持ちにこたえるサービスをすぐに実行できるのが小さい事業所のメリット。相手の望むことは即やってあげたい」
・ 「小規模のほうが小回りが利いて外出や個別の対応がしやすい」
・ 「もちろん小規模!メリットは集団に入りたくない方、痴呆で不穏な方が、落ち着いて過ごせる空間を提供できる。デメリットは小規模ゆえに、一人二人の入院やショートステイ利用者が大きな打撃となる。」

デイサービスの一番の売りは何ですか


 何といってもお風呂です。よくデイサービスのリピート率は平均週2回前後と言われるが、それは最低週2回は入浴することから来た数字です。あとは、レクリエーションも大きな売りかも知れません。よく集団レクリエーションは否定的に見られたりしますが、きちんとしたレクリエーションを行っていない場合も多く見られます。参加して楽しければまた来る気にもなる。とりわけ認知症の利用者が多い場合には、集団レクリエーションの成否が運営の成否を分けると言っても過言ではありません。うまく乗せるコツを知っている職員が一人いれば、集団レクリェーションは人気メニューになるし、運営もとても楽です。

資格や経験がありません。ゼロからのスタートです。私にも出来ますか


 脱サラをしてゼロからのスタートで始めた人もたくさんいます。何よりも大切なのは、やりたいという気持ちが大切です。そのためにはまず、ヘルパー2級の講座に通ったり、デイサービスを見学に行ってボランティアをしたり、地域の介護の研究会へ参加したりなどして仲間を募ることが大切です。そして、そうした人脈の中で共通の理想や価値観を持っている経験のある人を募り、自分に足りない所を補うことは十分に出来ます。

お客の集め方・宣伝方法・営業方法はどのようにしていますか


 とにかくケアマネジャーへの知名度を上げること。それもチラシではなく顔の見える関係を作ることが大切です。もう一つは、重度の人を断らないことです。先発事業者が敬遠する顧客を引き受けてケアマネを助けることが必要です。
 また、顧客確保の方法は口コミが一番大きいので、一度でも利用した顧客がいい思いをして帰ることが大切です。
 もう一つ、デイサービスに自分から進んで行きたいと思うような利用者は少ないのです。みな最初は家族が連れてくる。だから、家族(特に娘)が気に入るような仕掛けを作ることによって成功しているデイサービスもあります。少しおしゃれで、食事を無農薬食品にするなどのこだわりのあるデイサービス。自分と同世代の女性たちが生き生きと働いているといった演出も大切だろうと思います。

デイサービスにあった土地・場所を探すにはどうすれば良いですか


 デイサービスは、要介護高齢者の在宅支援の要ですから、高齢者のいる場所なら、どこでもデイサービスが必要であり適しているといっても過言ではありません。とりわけ定員10名前後の小さなデイサービスならばあまり場所は選ばないだろうと思います。
 もちろん市場調査も大切ですが、むしろ、その土地が自分のやりたいデイサービスが出来る場所であるかを考慮した方が良いでしょう。商店街、住宅地、自然に囲まれた場所、自宅から通える場所などを考えて選択しましょう。

計画してからどのくらいの期間で立ち上げることが出来ますか


 デイサービスの立ち上げに時間がかかるのは物件の確保であり、物件さえあれば、法人格を取得し、必要な改修を行って、人材を集め、デイサービス申請をするまでには3か月ぐらいで開設が可能です。

スタッフはどのようにして集めますか


 右腕となる人物は、口コミ、紹介、新聞折り込みなど様々な手段を通じて、時間をかけて確保します。一般スタッフは、日曜日によく新聞に入ってくる求人のチラシでほとんど間に合います。介護の経験者ならば、以前一緒に仕事をした人たちをスカウトするのが最もよいと思います。

デイサービス・宅老所デイサービスは飽和していますか


 新聞やテレビでは地域によってはデイサービスが飽和しているという報道がありますが、多くの場合は不足しているというのが実際の事業者たちの実感です。
 「100時間の訪問介護よりも1回のデイサービス」(三好春樹)という言葉があるように、デイサービスは高齢者が在宅生活を維持していくためのひとつの要になっていますから、高齢者の絶対数が増加する2025年までは市場は拡大すると思います。

段差などのバリアフリー化は必要ですか


 バリアフリーであれば便利だとは思いますが、トイレや風呂を除けば、多少の段差はどうにかなるものです。バリアフリーのデイサービスに通っていても、家に帰れば段差だらけの場合がほとんどなのです。既存の建物を使う場合、あまりバリアフリーにこだわらず、予算との関係で考えた方がいいでしょう。

食事は自前で作った方がいいですか


 食事は、利用者が楽しみにしていることの一つで、そこのデイサービスの売りにもなるので、可能な限り自前がよいでしょう。
 また、利用者と一緒に食事を作ることも一つの大きなレクリエーションであり、順番に得意な郷土料理を作って全員で味わうことを行っているデイサービスもあります。そうした試みが口コミで伝わり、今では近隣の人が野菜を差し入れてくれたりと、地域での付き合いも広がります。

事故などに備えた保険はどうしていますか


 保険は万が一のときのために安心を買うものです。民間や共済の施設賠償保険やボランティア保険など数多く出回っています。支援費制度を利用しているデイサービスは、乳幼児から、障害者、高齢者までカバーするために数種類の保険を組み合わせている所もあります。ボランティア受け入れるデイサービスであれば、ボランティア保険にも入っておくと万全だと思います。

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